Selamat siang! スラマッシアン!(こんにちは!)

インドネシア、ジャカルタで人材紹介業を営むタクヤです。
6月2日、インドネシアの外資規制緩和説明会に参加してきました。
インドネシアの産業状況、外資規制とは、今回の変更点、また今回の改正でどんなメリットがあるのか?についてもわかりやすくお伝えいたします。

 

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インドネシアの産業構成


インドネシアの外資規制うんぬんの話をするにあたって、まずはその背景を簡単にお話しします。

外資を規制するということは国内産業を守ることが大きな目的の一つです。
ではインドネシアの主要産業はどうなっているのかいいますと、以下のようになっています。


主要産業

製造業(23.71%):輸送機器(二輪車など),飲食品など
農林水産業(14.33%):パーム油,ゴム,米,ココア,キャッサバ,コーヒー豆など
商業・ホテル・飲食業(14.60%)
鉱業(10.49%):LNG,石炭,ニッケル,錫,石油など
建設(10.05%)

運輸・通信(7.39%)
金融・不動産・企業サービス(7.65%)
サービス(10.98%)
(カッコ内は2014年における名目GDP構成比)(インドネシア政府統計)
外務省Webサイトより抜粋

これを見てわかる通り、
インドネシアの産業は1次産業と2次産業を合わせて約65%を占めています。
流れとしてご紹介すると、もともとインドネシアは農林水産業がメインでした、その後スハルト政権時代に工業系の2次産業が一気に伸び、近年では1次産業が約25%、2次産業が約40%と2次産業が逆転しました。
しかしここ数年は製造業が思うように伸びず、特に2輪4輪業界は大きなダメージを受けています。
(→インドネシアの自動車業界の記事はこちら
その反動もあってか3次産業の通信、ホテル、レストラン、商業が発展してきたのがここ数年の動きと言えるでしょう。

基本的に経済学では国内の1次産業、2次産業は生産性が低いと言われており、これからのインドネシアでは3次産業の発展が望まれています。

 

インドネシアの外資規制とは?


インドネシアのような新興国(発展途上国も含む)は国内産業を守るため、必要に応じて外資規制を行い様々な分野に外資が台頭するのを防いだり、外資奨励施策で外資を誘致したりと操作してきました。
なおインドネシアに限らず、外資規制に関してはネガティブリスト、外資奨励に関してはポジティブリストと呼ばれています。

インドネシアではBKPM(投資調整庁)により2年に1度このネガティブリストが見直され、前回は2014年でした。
先程の産業構成でも書いた通り、今回は3次産業を底上げしたいというのが彼らの大きな目標でもあります。外資規制の変更もその一環です。
産業を大きく伸ばすには外資の流入が手っ取り早いので、まずそういった産業を流入させるべく規制を緩和しよう。というのが今回の規制緩和の簡単な概要です。

特に伸ばしたい項目は物流、小売り(Eコマース含む)、クリエイティブ産業、観光、再生エネルギーであるというのがBKPMの方からの発言でした。

また、今まで複雑で理解しづらかった書き方を簡略化し、理解しやすくしたとのことです。

さらに今までBKPMと他省庁の間で意見の食い違いがあり、その度に対応が違うなどの問題点があったとのことでしたが、今回はそれを一元化しBKPMの出した情報が一番強く、それ以外の省庁に何か言われた場合にはその問題をBKPMに申告できるようになりました。

 

主な変更点


インドネシア

主に以下の部分が大きな焦点となりました。場合によっては条件付きですが、各分野の外資資本比率が上がったのが大きな特徴です。
条件等の詳細やその他の業種に関してはJETROのウェブサイトに2016年ネガティブリスト(ジェトロ仮訳)というPDFがありますので、そちらからご覧ください。
(→JETROインドネシア 外資に関する規制のページはこちら

デパートメントストア

400~2000㎡であれば条件付きで67%まで出資可能に。

倉庫業

67%まで出資可能に。
冷凍保存関連は100%外資可能に。

ディストリビューター

インドネシアでの生産拠点なし→67%まで出資可能に。
インドネシアでの生産拠点あり→100%まで出資可能に。

映画産業

上流から下流に至るまで制作系は100%外資可能に。

ホテル業

星なし、一つ星、二つ星のホテル、モーテルが対象となり、67%まで出資可能。(モーテルに関してはASEANからの出資に限り70%まで可能)

旅行・娯楽産業

これに含まれるのは個人や企業が運営している博物館、芸術鑑賞施設、ビリヤード、ボーリング、カラオケ、ゴルフ場等が含まれています。
67%まで出資可能な分野、70%まで出資可能な分野、100%外資可の分野で分かれています。

Eコマース

資本金100億ルピア(約1億円)をボーダーラインに、
それ以上であれば外資100%、未満であれば49%まで出資可能に。(ただし100%外資に関してはローカル企業とのパートナーシップを必要とする条件付き)

空港サポートサービス・カーゴサービス・ハンドリングサービス

67%まで出資可能に。

公共建設サービス(個人向けも含む)

高度な技術を利用した及び/或いは高リスク及び/或いは工事金額が 500 億ルピア超の建 設サービス(どれかを1つでも満たすものがあれば)外資67%可能。(アセアンからの出資の場合70%まで可能)

職業訓練施設

67%まで出資可能に。

廃棄物処理事業

100%外資可能に。

 

 

今回の規制によるメリット


日系企業にとっては今まで規制が厳しく、参入に躊躇してきた分野が出資可能になったため、これから現地企業との協業やM&Aなどが活性化されると思われます。
特に現地企業向けのディストリビュータはこれからがチャンスだと言われています。

また産業の部分でも書きました小売りやサービス業などの3次産業がローカルの中間層にターゲットを絞り、進出するケースが近年増加しており、一層拍車をかける要因になりそうです。
個人的にはEコマースが規制緩和されたことで、これからのネット市場がさらに盛り上がることを期待しています。Eコマースの盛り上がりは決済システム、運輸業、ネット広告、ひいてはITインフラまで様々な波及効果を生み出すのではないでしょうか。

もう一つ注目すべきは廃棄物処理業界が100%外資可能になった点です。
インドネシアは未だ街中にゴミ山が平然とある国です。また、海洋汚染、空気汚染は最悪で、これを綺麗にすることでさらなる外資参入も見込んでいると思います。
そこでゴミが少なくその処理技術にも優れている日本だからこそできる方法もあるのではないでしょうか。

 

 

いかがでしたでしょうか。
インドネシアはさらなる成長に向けて大きな一歩を踏み出しました。
これから日系企業が増える今こそインドネシアで働くチャンスも増えるタイミングなので、このチャンスをぜひ生かしていただければと思います。
インドネシアでの転職なら就職以外の情報にも詳しいIJTerminalにお任せください!

Sampai jumpa! サンパイジュンパ!(ではまた!)

 

 

Takuya Kato

PT.IJ Terminal (株式会社アイジェイターミナル)
ウェブサイト : http://www.ijterminal.com/
Eメール : katou@ijterminal.com
電話: (+62)21-87784207 / 29840422
※ご質問の際には『W.W.Jを見ました』とご明記ください。

 

 

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Takuya
1988年横浜生まれ。現在インドネシア、ジャカルタ在住。 『日本の技術力で新興国の雇用とスキルを底上げしたい』という思いから、インドネシアでの起業を目標に渡航し、IJ Terminalを設立。 Facebookの申請はいつでもどうぞ! https://www.facebook.com/takuya.kato.1988