アムステルダムの街中にあるfoamは、オランダ写真会の中心的存在で世界的にもその名が知られています。

美術館としてだけではなく、ギャラリーとしての側面や、次世代の写真家を育成するための教育機関的側面のほか、雑誌を通して写真情報を発信する団体としても活動を行っています。

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foamの外観

 

館内・展示物について

1-4ヶ月毎に変化するメインの企画展では、特にジャンルに拘らず様々な国の写真家の作品が紹介されています。

最近では雑誌ヴォーグの写真で有名なドイツ人写真家Helmut Newmanの展示会が行われていました。

A photo posted by Atsushi Yukutake (@atsyktk) on


 館内は大きく三つのフロアに分かれており、企画の内容によっては、全てのフロアで同じ写真家の作品が飾られていたり、同時代を生きた複数人の写真家の作品が展示されていたりします。

館内に入るとすぐにチケット窓口とミュージアムショップ(といっても本ばっかり)があり、レストランやギャラリーも別のフロアに設置されています。オランダらしい急な階段と、複雑なフロアの構造が特徴で、正直どの順番で作品を見ていけばいいのか迷うこともあります。

 

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ビデオの上映が可能なミニシアターっぽいスペースもあり、作品が展示されている写真家の撮影時の様子や、ドキュメンタリーっぽいビデオが流れていることもあります。

美術館以外としてのfoamの活動

前述の通り美術館としての作品展示の他、ワークショップが定期的に開催されています。残念ながら全てのワークショップがオランダ語で行われているため、今後英語のプログラムが発足したら是非参加してみようと思います。

情報発信を目的として4ヶ月に1回発行される「Foam Magazine」もなかなかのもの。美術館同様、雑誌内で扱われている写真は報道写真からファッション、年代的にも最新のものからクラシックといえるような作品まで幅広く掲載されています。インタビューやコラムも含まれたお腹いっぱいの内容で、写真雑誌らしくかなり重厚なつくり。

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foamウェブサイトより

そして何と言っても魅力的なのが、毎年行われる若手写真家発掘コンテストのTalent Call。平均応募総数1,500人の中から選ばれた20名前後の写真家のポートフォリオが、Talent Call特別号のFoam Magazineに掲載され、さらには選ばれた作品がフランス、ベルギー、イギリスなど近隣国の美術館に展示されます。

新進気鋭の写真家にとっては、より多くのオーディエンスにアピールする滅多にないチャンスであると同時に、70以上の国々から送られている作品からfoam自体も、世界中の現代写真家がどのような技術を利用してどんな作風の写真を撮っているのかを分析し、今後の展示活動や教育活動の参考にしています。

また、これから世に羽ばたいていく新人写真家の作品が、Foam Editionsと呼ばれる館内にあるギャラリーにて購入可能で、マーケット発掘にも繋がっています。

以前のSubbacultchaのように、新しい芸術家の目を大切に育てようとする動きは、自国から次世代のスター芸術家を生み出すことにつながるだけでなく、その魅力で外国人を引き寄せ、より良質なエコシステムを作りだすことができるという点でも意義があります。そして何より見ている側も、次々と新たな才能を目にすることができるので単純に楽しいです。

 

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Atsushi Yukutake
徳島生まれ香川・千葉育ちの88年世代。24歳のとき転職を機にオランダへ移住。その後オランダで転職を経験し、現在は翻訳者・カメラマンとしてフリーランス活動中。趣味はライブ鑑賞。ウェブサイトはこちら