中国の圧倒的存在感

ガーナの町を歩いて最初に受ける洗礼と言えば、
「チャイナー!チンチャンチョンー(中国人の話し方を真似ているらしい)!」
という掛け声の嵐。
言っている方は単にからかってみたいだけのようだが、子どもはまだしも大の大人が言っていると、「品がないなー、嫌な気分になるなー」なんて思いながら日々歩いている。
そして次に思うのは
「中国の存在感すごいなあ!」
ということ。

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明らかに欧米から来たという感じの、白い肌・高い鼻・青い目の人にも「チャイナ―!」と呼びかけるガーナ人の認識は、恐らく肌が白っぽい人=中国人なのだと思う。

確かにどんなに田舎に行っても中国人にばったり会うことはよくある。
そしてよく中国語で話しかけられて困る。笑
私は中国人じゃない!なんだその余裕感!!

 

中国人の草の根ビジネス

驚いたのは、村のバーにゲーム機を設置している中国人を見たことだ。
本当に地元の人しか立ち寄らないような小さなバーを一軒一軒まわり、設置しているのだ。
私はコミュニティ開発隊員として、かなりいろいろなところを歩き回っていると自負しているのだが、それにしてもどこを訪れてもこのゲーム機が置いてある。
協力隊員も舌を巻く、根気強い草の根活動である。

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このゲーム機、ワンコイン(約7~15円)から遊べるというお手軽さからか、当たるとお金がもらえるからか、お酒を飲みに来た男性がよく遊んでいるのを見る。お酒が入った勢いもあって、次こそは当ててやるとばかりにガンガンお金を突っ込んでいるお兄ちゃんを見て、余計なお世話ではあるが心配になってしまう。せっかく頑張って働いてやっと手に入れたお金なのに・・・
経済的に決して恵まれているとは言えない層のガーナ人のお金をしっかりゲットしてしまうなんて、中国人えげつない。
だけどすごい。その執念すごい。

 

私が今一緒に仕事をしているエドワードは、地元で積極的に環境活動をしていることでよく知られている人物なのだが、ある時中国製品の美容・健康グッズを販売しているのを見た。
聞けば中国企業のガーナ人スタッフから依頼されて売っているそうだ。
確かに地元の人々からの信頼が厚い彼が勧めれば買う人は多そうだ。
どこか一ヶ所の場所に置くのではなく、歩き売りしてもらうのもガーナのスタイルに合っている。
オフィスからオフィスへ、トロトロ(乗り合いバス)の窓から、辺鄙な村まで、それこそどこでもみんな歩き売りをする。
怪しげな薬、靴、下着、マニキュア、ピアス、自己啓発本・・・
買い手も買い手で、え!それ、ここで買うの?みたいなものをどこでも買っちゃう。
こういう事情、よく観察して研究して売っているんだなと思う。

今こそこの中国人のビジネススタイル、学ばなくてはいけない気がしている。
隊員の活動に取り入れられることも少なくないだろう。

 

半面悪い噂も・・・

しかし感心することばかりではなく、悪い噂もたくさん聞くのは事実である。

例えば私の同僚はかつて他国の漁船に乗り込み、適切な漁業をしているかをチェックする仕事をしていたのだが、中国船に乗った時は散々だったらしく、とても怒っていた。
韓国船に乗った時はみんなフレンドリーで、よく韓国料理を振る舞ってくれたらしく、今でも連絡を取り合う仲になれた。
それに対して中国人乗組員は、なんでも上から目線で話してきてとても嫌な気分になったそうだ。
さらに捕ってはいけないと定められている、小さなサイズの魚を大量に隠していたのだとか。
私はとても紳士的な中国人にも会ったことがある。皆が皆ではなくあくまで一面ではあるが、ガーナ人の中国人に対するイメージが決して良くはないのは事実であると思う。

 

そして今ガーナで注目を集めているのが「ガラムセ(Galamsey)」である。
ガラムセはTwi語で「金の違法採掘者」という意味。
中国人の組織的な違法採掘が大きな問題になっているのだ。
国に届け出なし、税金未払いで採掘活動をする彼らにより川が汚染されている。(金を洗うために水銀を使っているそうだ)
まだまだ水道が普及していない地域では、川の水は大切な生活用水である。
また、漁業を営む人々にとって大切な資源でもある。
このガラムセが問題視され、中国人の逮捕者も出ている。
テレビでも連日報道されている。
そのためガーナ人のこの問題への関心は非常に高い。
それに伴い私も街を歩いていて、ふざけ半分ではあるが「ガラムセ」なんて呼ばれたりする。
ガーナのためになったらいいなと思って日々頑張っているわけで、冗談だったとしても
とっても気分が悪い!
でもまあこんな一面があることも確かなのだ。

 

みんな大好きインドドラマ

中国と並んで大きな存在感を示すのは、インドである。
とにかくみんな大好きなのがインドドラマ。
ガーナのテレビでインドのドラマはたくさん流れているが、その中でも二大人気作品「クンクンバギャ」「ヴァイラ」はガーナの主要言語Twi語に吹き替えされているという徹底ぶりである。
クンクンバギャは、私がガーナに来た1年7ヶ月前からいるの放送されているのは間違いなくて、一体いつ物語が終わるのか皆目見当がつかない。Twi語だから何がなんだかよく分からないし。
クンクンはヒンドゥー語で「新婚さん」という意味らしく、ヒロイン・バギャのドタバタ新婚生活を描いている作品のようであることは分かった。
街を歩くと、バギャ―!なんて呼ばれたりする。
私、あんなに目鼻立ちぱっちりした美人さんじゃないし。
肌が白っぽかったらなんでもいいのか!

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Photo Credit: http://www.tellyserialupdates.com/tv-serials/kumkum-bhagya/

実は日本の○○○が人気だった!!

そんな二ヶ国に比べて良くも悪くも存在感が薄いのが日本。
中国の中の一地域だと思っている人もいたりする、この有り様!笑
説明する時は、車が分かりやすいかと思って「TOYOTA」とか「NISSAN」なんて言ってみるのだが、有名な車の名前だとは分かっても、いまいちそれがMADE IN JAPANであることはピンと来ていなかったりする。
そんなどうにもこうにも肩身が狭いガーナ生活、遂に私はガーナ人(年配の人に限る)に有名なMADE IN JAPANを発見したのだった。
それはなんと、OSHIN!!

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Photo Credit: http://www.nhk.or.jp/archives-blog/genre/drama/9623.html

実はガーナでは数十年前に、「おしん」がテレビで放送されていたという。
当時は絶大な人気を誇っていたようだ。
職場のシニアオフィサーと話した時に、「おしん」の話題で大変盛り上がった。
「おしんの生き方は女性の理想そのものだ。」とか
「今や日本は経済大国だけど、こうやって大変な時代を乗り越えてきているんだ。ガーナも見習わなくては。」
みたいなとても興味深いコメントをもらった。
ちなみに「Oshin Ghana」で検索をすると、「Ghanaians are suffering like “Oshin”」なんて記事が出てきたりしてとても面白い。

 

日本、どうする!?

さあ、この中国とインドの存在感の中で日本は今後立ち振る舞っていくのか。
日本企業の方々が、水や電気や道路、港といったガーナの生活・インフラの部分で大きな貢献をされていることを見るのは決して少なくなく、その度に嬉しい気持ちになる。
その反面マーケットには安い中国製品が溢れていて、日本製品を(自動車を除いて)見かけることはまずない。
もちろん、他国に進出することが必ずしもいいと言っている訳ではない。
でも今後日本はどうしていくべきなのかな、なんてぼんやり考えている今日この頃である。
そんな私の携帯電話はHUAWEI(SIMフリー携帯をお求めの方、HUAWEIのP9がとってもオススメですよ)、パソコンはASUS。
どちらもMADE IN TAIWAN。
安くて質もいい。
日本製品が世界一なんて、もう言えなくなりつつあるのだ。

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Akane Kobayashi

Akane Kobayashi

大学を卒業後、2015年9月末から、27年度2次隊として西アフリカのガーナ共和国に赴任。職種は何でも屋さんのコミュニティ開発。専門性がないことを専門にしたい。幸せを感じるのは、会いたい人に会って行きたい場所に行くこと。ビールも日本酒も大好き。